4章 働く人の衛生管理
1. 従業員の健康管理
食中毒を防ぐためには、調理に携わる従業員自身の健康管理が非常に重要です。
体調が悪い場合は、他の従業員や食品に病原体を広げる可能性があります。
<健康管理のポイント>
・健康状態の確認📋
毎日、作業開始前に自分の健康状態を確認し、責任者に報告します。
(下痢、発熱、おう吐、腹痛、傷などがないか)
・体調不良時の対応⚠️
体調が悪い場合は、無理して出勤せず、すぐに責任者に連絡し指示を仰ぎます。
・健康診断🩺
定期的に健康診断を受け、健康状態を把握します。
・保菌検査🦠
必要に応じて定期的に細菌の保菌検査(検便)を受け、食中毒菌を保有していないか確認します。
従業員一人ひとりが「自分が食中毒の原因になるかもしれない」という意識を持ち、日頃から健康管理を徹底することが、食の安全を守る第一歩です。
2. 衛生的な服装
作業着は、外部からの汚れや細菌を調理場に持ち込まないため、また、従業員自身の毛髪などが食品に混入するのを防ぐために着用します。
<服装のポイント>
・清潔なものを着用✨
毎日洗濯された清潔な作業着、帽子、マスクを着用します。
・正しい着用🧢
作業着のボタンはしっかり留め、帽子からは髪の毛が出ないように完全に覆い、マスクは鼻と口を確実に覆います。
・専用の履物👟
調理場専用の清潔な靴を使用します。
・着替える場所🚪
更衣室など、決められた場所で着替えます。
・通勤時・トイレ時🚫
作業着のまま調理場外(特にトイレ)へ行ったり、通勤したりしないようにします。
3. 正しい手洗い
手洗いは、食中毒予防の最も基本的な対策の一つです。
正しい手順で、適切なタイミングで行うことが重要です。
<手洗いのタイミング>
・作業開始前💼
・生の肉・魚・卵などに触れた後🥩
・トイレに行った後🚽
・鼻をかんだり、髪の毛に触れたりした後🤧
・清掃作業やゴミ処理の後🧹
・食事や休憩の後🍽️
・手が汚れた時✋
<正しい手洗いの手順>
① 石鹸をつけ、手のひらをよくこする。
↓
② 手の甲をもう一方の手のひらでこする。
↓
③ 指を組んで指の間を洗う。
↓
④ 親指を反対の手でねじり洗いする。
↓
⑤ 指先を手のひらでこするように洗う。
↓
⑥ 手首も忘れずに洗う。
↓
⑦ 流水で十分に洗い流す。
↓
⑧ 清潔なペーパータオルなどで水分を完全に拭き取る。
↓
⑨ 必要に応じてアルコール消毒をする。
特に汚れがひどい場合や、食中毒リスクの高い作業の後などは、上記の手順で二度洗いすることが推奨されます。
4. 清掃の5S活動とごみの処理
調理場の衛生環境を保つためには、日々の清掃と整理整頓が不可欠です。
ここでは5S活動の考え方が役立ちます。
<5S活動とは>
職場環境の維持・改善のためのスローガンです。
「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の頭文字のSを取ったものです。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 整理 | 要るものと要らないものを分け、要らないものを捨てる。 |
| 整頓 | 要るものを使いやすいように置き場所を決め、表示する。 |
| 清掃 | 常に掃除をして、きれいな状態を保つ。 |
| 清潔 | 整理・整頓・清掃を維持し、誰が見てもきれいで分かりやすい状態にする。 |
| しつけ | 決められたルールや手順を正しく守る習慣をつける。 |
<調理場の清掃ポイント>
・床・排水溝 🌀
毎日清掃し、ゴミや汚れを取り除き、乾燥させる。
・壁・天井・窓 🧱
定期的に清掃し、ホコリや油汚れを落とす。
・換気扇・フード 💨
フィルターなどを定期的に清掃・交換する。
・調理台・シンク 🔪
作業の都度、また作業終了後に洗浄・消毒する。
・冷蔵庫・冷凍庫 🧊
定期的に内部を清掃し、整理整頓する。
<廃棄物(ごみ)の処理>
ゴミはふた付きの容器で保管し、定期的に清掃・消毒する。
地域のルールに従い、分別して速やかに廃棄する。
どこを、いつ、誰が、どのように清掃するかを計画的に行うことで、効率的かつ確実に調理場の清潔を維持できます。清掃記録も重要です。

VOICEVOX:春日部つむぎ
まとめ📋
毎日の体調確認と報告を欠かさず、定期的な健康診断や検便を実施する。
清潔な作業着や帽子を正しく着用し、毛髪や汚染の持込を防止する。
作業前や汚染後など適切なタイミングと正確な手順で手洗いを徹底する。
整理・整頓・清掃・清潔・しつけを意識し、調理場を計画的に清掃・管理する。
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