9章 店舗の防火・防災管理
1. 防火管理者の役割と責務
店舗では、火災による被害を防止するため、防火管理者を配置し、消防計画を作成して計画的に業務を行う必要があります。
<防火管理者の要件>
・管理・監督的地位にある者(店長など)。
・必要な知識・技能を有する者(講習修了者など)。
・選任後は消防機関へ「選任届出書」を提出する。
<防火管理者の業務内容>
・消防計画の作成と届出、自衛消防隊の組織化。
・消火・通報・避難訓練の定期的な実施。
・消防用設備や避難施設の点検・管理。
・火気の使用に関する監督、収容人員の管理。
・従業員への防火教育と、消防機関との連絡。
火災を予防し、万が一発生した際に被害を最小限に抑えるための具体的な計画。
消火・通報・避難、設備の点検、教育・訓練などについて定めます。
2. 火災の基礎知識と初期消火
火災は「燃焼の三要素」が揃うと発生します。
飲食店では、フライ用の油や排気ダクトに溜まった油に引火するなどの危険があります。
<燃焼の三要素>
・可燃物:燃えるもの(例:油、紙、ガスなど)。
・酸素:空気中の酸素。
・熱源:火災を引き起こす熱(例:コンロの炎など)。
<初期消火方法>
・除去消火法:燃える物を取り除く。
(例:ガスの元栓を閉める)
・窒息消火法:酸素の供給を遮断する。
(例:濡れた布をかぶせる)
・冷却消火法:熱源の温度を下げる。
(例:水や消火器で冷やす)
・希釈消火法:可燃性物質の濃度を下げて消火する。
(例:アルコールに水をかける)
・科学的消火法:燃焼の連鎖反応を抑制する。
(例:消火器の薬剤)
3. 避難のポイントと日常的な対策
火災発生時は、炎だけでなく有毒ガスによる危険も高いため、適切な避難方法を理解し、日頃からの防火対策を徹底することが重要です。
<避難のポイント>
・煙は上へ昇るため、低い姿勢を保ち、ハンカチなどで口と鼻を覆い避難する。
・誘導灯や非常口の表示に従い、階段を使い落ち着いて避難する。
・日頃から避難経路や非常口の場所、誘導灯の点灯を確認しておく。
<日常的な防火対策>
・廊下や階段などの死角に可燃物を置かず、整理整頓する。
・倉庫などは施錠し、不審者の侵入を防ぐため出入りを管理する。
・内装材や装飾品には不燃材・防火物品を使用する。
・火災報知器やガスホースの劣化などを定期的に確認・清掃する。
①冷静になる → ②通報・連絡 → ③お客様の避難誘導 → ④従業員の避難 → ⑤初期消火 → ⑥報告

4. 消防訓練の実施とマニュアルの確認
年に1回以上は、消防計画に基づき、消火・通報・避難の総合的な訓練を実施します。
訓練を通じ、従業員が自身の役割と手順を理解し、緊急時に的確に行動できるようにします。
<確認するマニュアル>
・消防署への通報マニュアル(連絡先、伝えるべき情報など)。
・お客様の避難誘導マニュアル(避難経路、誘導方法など)。
・緊急時の役割分担マニュアル(初期消火係、通報係など)。
VOICEVOX:春日部つむぎ
まとめ📋
消防計画の作成や訓練の実施、設備の点検、従業員への防火教育などを行う。
燃焼の三要素を理解し、除去・冷却等の消火法や消火器の正しい使い方を習得する。
煙を避けて低い姿勢で避難し、日頃から可燃物を置かないなどの対策や訓練を行う。
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