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外食産業、2024年売上8%超アップ!インバウンドと値上げで活況

作成者: 豊幡佳乃|Jan 28, 2025 3:48:35 AM

物価高や人件費の上昇が続く中、「本当に売上を伸ばせるのだろうか」と不安を感じている飲食店経営者も多いのではないでしょうか。値上げをすれば客離れが心配になり、かといって価格を据え置けば利益が圧迫される——そんな難しい局面が続いています。

しかし、2024年の外食産業全体のデータを見ると、業界は決して悲観的な状況ではありません。客数の回復に加え、インバウンド需要や高価格帯商品の伸びを背景に、売上は着実に成長しています。

本記事では、日本フードサービス協会が発表した最新データをもとに、2024年の外食業界の動向を整理しながら、こうした市場の追い風を飲食店経営者が自店の売上アップにどう活かすべきかを考えていきます。

売上8.4%増で好調維持!外食業界の2024年トレンドとは

2024年1月27日、日本フードサービス協会が発表した外食産業の売上高は、前年比8.4%増となり、3年連続のプラス成長を記録しました。新型コロナウイルスの影響が収束したことにより、行動規制が撤廃され、客数が回復。これに加えて、原材料価格の高騰を受けた値上げにより、客単価も上昇し、業界全体を押し上げました。特に、インバウンド需要の増加が高価格帯商品にプラスの影響を与え、ディナーレストランなどでの売上が伸びました。

業態別では、ファストフードが8.1%増、ファミリーレストランが9.5%増、ディナーレストランが6.6%増といずれも前年を上回りました。特にファミリーレストランでは、焼き肉をはじめとする高単価メニューの販売が増加し、インバウンド需要や販促活動が追い風となった模様です。

インバウンド需要と物価高を外食でどう売上アップに活かす?

外食店の売上アップには、単に値上げをするだけでなく、インバウンド客の増加や高価格帯商品の人気を戦略的に取り入れることがポイントです。

実際、2024年12月には、年末年始の移動やインバウンド需要を受けて、売上高が前年同月比6.6%増となり、業界全体の勢いが続いています。今後も、物価高の影響で高価格帯商品が引き続き好調であり、2025年も売上高が前年を上回ると予測されています。

こうした追い風を活かす一方で、値上げしにくい商品に対してどのように価格展開をするかは今後の課題です。飲食店経営者にとっては、市場動向を踏まえた柔軟な経営戦略が求められるでしょう。

 

外食市場の追い風を、自店の売上につなげるためには?

2024年の外食産業は、客数回復と客単価上昇の両輪によって成長を続けていますが、すべての店舗が同じ恩恵を受けているわけではありません。売上を伸ばしている店舗に共通しているのは、「インバウンド需要」や「高価格帯商品の動き」を自店の戦略に落とし込めている点です。特にディナー帯や焼き肉など、体験価値や特別感を打ち出せる業態では、価格以上の満足感を提供することで、物価高の中でも支持を集めています。

 

一方で、すべてのメニューを一律に値上げする戦略は限界があります。重要なのは、価格を上げる商品と、集客のために価格を抑える商品を明確に分けることです。いわゆる「入口商品」と「利益商品」を設計し、高単価メニューや期間限定商品、インバウンド向けの特別メニューで客単価を引き上げる一方、日常利用の顧客には来店しやすさを維持することが求められます。

また、インバウンド需要が戻ってきた今こそ、メニュー表記や接客、SNS・口コミ対策といった基本的な受け入れ体制を整えることも欠かせません。英語表記や写真付きメニュー、注文のしやすさといった小さな改善が、結果的に高単価注文やリピートにつながるケースも少なくありません。

市場全体が成長している今は、「待ち」の経営ではなく、トレンドを先読みして一歩踏み出す好機です。外食市場の追い風を自店の売上に変えられるかどうかは、価格戦略と提供価値をどれだけ意識的に設計できるかにかかっていると言えるでしょう。

まとめ

2024年の外食産業は、客数回復と客単価上昇を背景に、堅調な成長を維持しています。特に、インバウンド需要の拡大や高価格帯商品の好調は、業界全体にとって大きな追い風となっています。

一方で、この成長を自店の売上につなげられるかどうかは、経営判断次第です。すべてを値上げするのではなく、入口商品と利益商品を分けた価格設計や、体験価値・特別感を打ち出したメニューづくり、インバウンドを意識した受け入れ体制の整備など、戦略的な取り組みが求められます。

市場が伸びている今だからこそ、現状維持にとどまらず、トレンドを自店にどう落とし込むかが重要です。外食市場の追い風を確実に捉え、選ばれる理由を磨き続けることが、これからの安定した売上と持続的な成長につながっていくでしょう。

 

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