飲食塾コラム

寿司屋で聞く寿司用語「ギョク」の意味とは?寿司職人の腕が試される玉子焼き

作成者: Admin|2025/08/21

寿司屋で聞く「ギョク」って何?

「ギョク」とは、寿司屋で玉子焼き(卵焼き)を指す隠語です。

漢字では「玉(ぎょく)」と書き、「玉子=卵」からきた言葉だとされています。

玉子焼きは、寿司ネタの中でも甘くて親しみやすく、子どもから大人まで人気の高い一品となっていますが、なぜわざわざ「ギョク」というのでしょうか。

なぜ「ギョク」と呼ばれるの?

「玉子」をあえて「ギョク」と読むのは、寿司職人の符丁(隠語)文化のひとつです。
由来にはいくつかの説がありますが、

  1. 漢字の「玉=たからもの」にも通じ、店の“宝”としての意味を込めた
  2. 熟練の技術で焼く玉子焼きは職人の実力を試される“真珠”のようなネタだから

といった解釈が主流です。

「ギョク」は職人技を試されるネタ

一見、簡単そうに見える卵焼きですが、実は寿司職人の腕前が問われるネタでもあります。というのも、甘さ、食感、見た目、焼きムラのなさなど、繊細な要素が必要なのです。

高級寿司店では、エビのすり身や山芋を混ぜて焼き上げる「出し巻き」に近い作り方のところもあります。「ギョク」は、店によって個性が強く出るネタであるため、「ギョクが美味しい店は本物」とまで言われているのです。

江戸時代から続く寿司とギョクの関係

玉子焼きが寿司屋で提供されるようになったのは江戸時代にまでさかのぼります。

当時の江戸前寿司は、握り寿司の誕生によって庶民のファーストフードとして親しまれていました。その中でも、玉子焼きは甘く食べやすいことから女性や子供にも人気の一品であり、寿司文化を広めるきっかけになりました。

今でも「寿司屋に行くと玉子焼きが必ずある」というイメージがあるのは、この時代から続く名残です。

このことから、ギョクは単なるサイドメニューではなく、寿司文化の発展を支えてきた重要な存在といえるでしょう。

寿司屋によって全く違う⁉ 玉子焼きの種類と特徴

ギョクは、店ごとに味付けや焼き方が異なり、種類ごとに特徴があります。大きく分けると2つのタイプがあります。

厚焼き玉子

甘めに仕上げられることが多く、ふんわりとした食感が特徴です。お土産用に販売されることもあり、子供から大人まで幅広く人気の一品です。

だし巻き玉子

だしを多めに加え、柔らかくジューシーに焼き上げられているのが特徴です。高級店ではエビや山芋を混ぜて、滑らか食感にすることもあり、甘さ控えめな大人向けの上品な味わいが人気を博しています。

お家で試せる!本格玉子焼きの作り方

寿司屋の格を示すギョク(玉子焼き)ですが、ご家庭でも挑戦できます。ここでは、初心者でも実践しやすい本格的な玉子焼きの作り方をご紹介します。

基本的には卵を溶き、砂糖・塩・だしなどを加えて味を調えます。

【ポイント】

焼き方:油を少し多めに敷き、卵液を少しずつ流し入れて巻きながら焼く
甘さや食感の調整:甘めにする場合は砂糖多め、出し巻き風はだしを多めに
焼きムラをなくす:弱火でじっくり焼くことで均一な焼き色とふんわり感
高級店の工夫:エビや山芋を混ぜ、より滑らかでふっくらした味わいに

これらのポイントを押さえれば、家庭でも寿司屋のような本格的な玉子焼きを楽しむことができます。

まとめ|「ギョク」は寿司屋の隠れた主役

「ギョク」はただの玉子焼きではなく、職人の技術・経験・心配りが詰まったネタなのです。寿司屋によっては、お土産用に「厚焼き玉子」を販売している名店もあり、「ギョク」は寿司屋が力を入れているネタの一つです。

この一品を通じて、その店のこだわりや格が垣間見えることも少なくありません。

寿司屋に行った際には、ぜひ「ギョク」に注目してみてください。

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