「ナミダ、一丁!」
ドラマ『時すでにおスシ⁉』を観ていると、威勢のいい掛け声とともに、聞き慣れない言葉が飛び交うシーンがよくありますよね。
特に、主婦から職人を目指すみなとが、慣れない専門用語(符丁)に戸惑いながらも必死に覚えようとする姿には、新しい世界に飛び込んだ時のドキドキを思い出す方も多いはず。
今回は、そんな寿司職人の世界で使われる粋な隠語、「ナミダ」の意味と、その奥深い役割について解説します。
寿司屋で使われる「ナミダ」とは、本わさびのことを指す隠語です。
寿司職人の業界では、ネタや材料の名前を直接言わず、隠語でやりとりする文化(=符丁)があり、「ナミダ」もその一つです。
「ナミダ」という言葉の由来はシンプルで、本わさびを口にすると、鼻にツンとくる刺激で思わず涙が出ることから来ています。「わさび → 目にしみる → 涙 → ナミダ」ってことですね。
その情緒あふれる表現が寿司職人に広まって、自然と浸透していきました。
寿司職人や常連客の間では、注文時に「ナミダ抜きで」ということもあります。これは言葉の通り「わさび抜き」を意味します。反対に、「ナミダ多めで」と伝えれば、わさびを多く使った寿司を作ってもらえます。
実はわさびには辛味をつける他に意外な効果があるのです。それは、消臭効果・殺菌効果です。魚の生臭さを消して、食中毒などの菌を殺菌する役割も果たしています。
また、わさびには脳血栓や心筋梗塞を防ぎ、花粉症の症状を軽くするという効果も発見されています。
普段何気なく食べているわさびですが、深堀りすると色んな効果が出てきます。
わさびを意味する「ナミダ」は寿司の風味を完成させるための名脇役といえるかもしれません。わさびの奥深さを知ると、寿司の楽しみ方もぐっと上がります。
寿司屋で「ナミダぬき」と頼めば、少し通っぽく見えるかもしれませんね。
もし寿司屋に行ったときには、そうした大将との会話も楽しんでみてください。