コンビニ居抜き物件で飲食店を開業する方法は？メリット・注意点・成功のコツを徹底解説
飲食店を開業したいけれど、「初期費用を抑えたい」「立地の良い場所で始めたい」と考える人に人気なのがコンビニの居抜き物件です。
近年、コンビニ業界の再編や閉店増加により、好立地な居抜き物件が市場に多く出回るようになりました。
本記事では、初心者にも分かりやすく、コンビニ居抜き物件を活用して飲食店を開業するためのポイント・注意点・成功のコツを徹底解説します。
1. コンビニ居抜き物件とは？
「居抜き物件」とは、前のテナントが使用していた設備・内装を引き継いで利用できる物件のことです。
コンビニの場合、以下のような設備が残っているケースが多いです。
- ・冷蔵ショーケース
- ・冷凍庫・製氷機
- ・トイレ・空調設備
- ・防犯カメラ・照明・看板スペース
- ・駐車場（地方・郊外店の場合）
これらの設備を再利用することで、初期投資を数百万円単位で削減できる可能性があります。
2. 飲食店開業でコンビニ居抜きを選ぶメリットは？
① 立地が良い
コンビニは、人通りや車の交通量が多い場所に立地していることがほとんど。
そのため、開業初期から一定の集客が見込めます。
特に、幹線道路沿い・駅前・住宅地の角地などは、飲食店にとっても理想的な立地です。
② 初期費用が抑えられる
新築物件に比べ、設備や内装が流用できる分、工事費が安く済みます。
例えば、通常の飲食店開業に必要な初期費用が「1,000万円～1,500万円」だとすると、居抜き物件なら「500万～800万円」で開業できることもあります。
③ 開業までのスピードが速い
内装工事や設備の搬入が不要なため、契約から開業までの期間が短縮できます。
早ければ1～2か月でオープンできるケースもあります。
④ 設備・インフラが整っている
水道、電気、ガスなどのインフラがすでに整備済みのため、飲食店営業許可の申請もスムーズ。
電力容量や排水設備の容量も十分な場合が多いです。
3. デメリット・注意すべきポイントは？
コンビニ居抜き物件にはメリットが多い一方で、注意点もあります。
① 間取り・動線が飲食店向きではない
コンビニは「セルフ販売型」なので、厨房スペースが小さく、調理導線を確保しづらいことがあります。
改装工事の際は、動線設計をしっかり見直すことが大切です。
② 設備が古い・用途が異なる
冷蔵庫や空調などが古く、修理費がかかる場合があります。
また、食品販売用のショーケースなどは飲食調理には不要なため、処分費が発生することも。
③ 看板・外観が残っている
コンビニの外観（屋根形状・看板枠）がそのままだと、業態変更の印象が薄くなり、リブランディングが必要です。
外観デザインを一新して「飲食店」としての魅力を出しましょう。
④ 契約条件に制限がある場合も
フランチャイズ跡地の場合、「同業禁止」や「同一業態禁止」などの契約制限があるケースがあります。
必ず契約前に不動産会社・オーナーに確認を。
4. コンビニ居抜き物件の探し方は？
① 居抜き専門サイトを活用
- 居抜き市場
- 店舗そのままオークション
- テンポスマート
などの専門サイトで「コンビニ 居抜き」と検索すると、全国の情報を比較できます。
② 不動産会社・店舗仲介業者に相談
地域密着型の不動産会社は、未公開の掘り出し物件を持っていることも。
「飲食店可」「コンビニ跡地」で条件を伝えるのがおすすめです。
③ 閉店予定店舗への直接交渉
近所の閉店予定コンビニを見つけたら、オーナーに直接交渉するケースも。
タイミング次第では、設備をそのまま譲ってもらえることもあります。
5. 契約・改装の流れは？
- 物件の内見・調査
→ 設備の状態、電力・排水の容量、近隣環境を確認。 - 賃貸契約の締結
→ 居抜き部分の引き渡し条件を明確に。 - 改装・工事計画の立案
→ 厨房スペースやカウンターの設計変更。 - 飲食店営業許可の申請
→ 厨房の広さや手洗い場などが基準を満たす必要あり。 - オープン準備・集客施策の開始
→ SNS・Googleマップ登録・プレオープンイベントなど。
6. 融資を受ける際の注意点とは？
居抜き物件でも融資を受けることは可能です。
ただし、再利用設備の評価や改装費の明確化が重要です。
- 設備の見積もりを「再利用部分」と「新規購入部分」で分けて提出
- 改装内容を明記した「創業計画書」を添付
- 前業態（コンビニ）からの変更理由を明確に説明
金融機関は「収益性」と「事業の実現可能性」を重視します。
「この立地でなぜこの業態を選んだのか」をロジカルに説明できる計画書を作りましょう。
7. 成功するための3つのポイント
① 業態選びを慎重に
コンビニ跡地はスペースが広く、駐車場もあるため、以下の業態が向いています。
- カフェ・ベーカリー
- 定食屋・ラーメン店
- テイクアウト専門店
- ファミリー向けレストラン
一方で、狭いキッチンで高火力を使う焼肉店などは設備改装費が増えやすい点に注意。
② 地域ニーズをリサーチ
コンビニ跡地のある地域は、もともと「日常動線上」にある立地。
そのため、近隣住民の利用頻度の高いメニュー（朝食・ランチ・軽食）を中心に設計するのが成功のカギです。
③ ブランドの「再構築」
外観がコンビニのままだと「入りづらい」印象を与えることがあります。
ロゴ、看板、外装カラーを変え、「まったく新しいお店」という印象を与えましょう。
8. まとめ
コンビニ居抜き物件は、
・好立地
・初期費用の削減
・スピーディーな開業
という大きなメリットがある一方で、
間取りや設備の制約、契約条件には注意が必要です。
しかし、立地条件を活かし、地域ニーズに合わせた業態を選べば、非常にコスパの良い開業方法になります。
特に、初めて飲食店を開く人にとっては「理想の第一歩」となる選択肢です。
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