2025/02/26

外食業界、連続して売上増!年末年始とインバウンド効果で好調キープ

年末年始とインバウンド需要が売上を牽引

2025年1月に社団法人日本フードサービス協会が発表した外食売上高は、前年同月比7.7%増と38カ月連続のプラスとなった。年末年始の長期連休による国内旅行者の増加や、過去最高を記録した訪日外国人客の増加が、外食需要を押し上げた。客単価は4.1%増と、食材費や人件費の高騰を背景とした値上げが影響していると考えられる。

ファストフード、喫茶が好調 業態別売上動向は?

業態別では、ファストフードが8.1%増と好調。特に麺類は18.1%増と大幅な伸びを示し、新年を祝うキャンペーンなどが人気を集めた。喫茶は9.8%増で、コーヒー豆の値上げによる客単価の上昇に加え、年末年始の長期滞在需要の増加が影響したと考えられる。ファミリーレストランは7.2%増、パブ・居酒屋は4.7%増、ディナーレストランは5.0%増と、各業態とも堅調な伸びを見せている。

消費者の低価格志向に対応する戦略が重要に

外食業界は、インバウンド需要の増加や国内旅行者の回復により、今後も堅調な成長が見込まれる。しかし、物価高騰による消費者の節約志向も強まっており、低価格帯のメニューやキャンペーンを展開するなど、顧客ニーズに対応した戦略が求められる。こうした市場動向を踏まえ、競争の激しい外食業界で勝ち残るための戦略を練ることが重要となる。

飲食店経営者が今後意識すべき戦略と生まれつつあるトレンド

こうした売上回復基調の中で、飲食店経営者が今後意識すべきなのは、「客数頼み」から「単価と回転率をどう設計するか」への視点転換だ。インバウンド需要や旅行需要が戻る一方で、国内客の節約志向は確実に強まっており、高単価路線と低価格路線の“二極化”が進みつつある。今後は、すべての客層を広く狙うのではなく、自店がどちらのポジションを取るのかを明確にすることが重要になる。

具体的には、ファストフードや喫茶の好調さが示すように、「短時間・手頃・分かりやすい価値」を提供できる業態は引き続き強い。一方で、インバウンドや記念日需要を取り込める店舗では、価格よりも体験価値を重視したメニュー設計やストーリー性のある商品づくりが支持されやすくなるだろう。期間限定メニューやイベント連動型の企画、SNSで拡散されやすい商品開発なども、売上を伸ばす有効な手段となる。

また、人手不足とコスト高が続く中では、「売上が伸びても利益が残らない」構造に陥らないための経営管理が不可欠だ。客単価アップに頼るだけでなく、原価率・人件費率を意識したメニュー構成や、繁忙期と閑散期に応じた柔軟なオペレーション設計が、今後の飲食店経営の安定性を左右する。市場環境が追い風にある今こそ、足元の数字を見直し、次の成長に備えた戦略を描けるかどうかが、数年後の明暗を分けることになるだろう。

 

まとめ

外食市場は、年末年始の国内旅行需要とインバウンド需要の拡大を背景に、38カ月連続でプラス成長を記録した。ファストフードや喫茶を中心に各業態が堅調に推移する一方、物価高による消費者の節約志向も強まっている。こうした環境下で飲食店経営者には、自店の価格ポジションを明確にし、単価・回転率・コスト管理を意識した戦略的な経営が求められる。追い風の今こそ、短期的な売上だけでなく、中長期的な利益体質づくりに取り組むことが重要だ。

 

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織田 夏海
GーFACTORY株式会社 Promotion Support 飲食店舗のHPやSNS運用、メディア向けリリース業務などを通して「食」の世界に触れてきました。また、これまで飲食店経営者へのインタビューや飲食業界のSDGsに関する特集記事など、飲食業界に特化した記事を執筆してきました。このサイトでは、これらの経験を活かし、飲食業界の皆様に役立つ情報や、日々の業務に役立つヒントを提供していきます。
織田 夏海
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