2025/05/28
プロントの夏の風物詩に新商品が加わる
カフェ＆サカバを展開する株式会社プロントコーポレーション（東京都港区）は、全国の「PRONTO（プロント）」にて、2025年6月10日（火）から9月30日（火）までの期間、夏季限定の新商品「すいかタピオカ」を発売する。2018年から定番化している人気商品「すいかジュース」も、同期間中に提供される。
「すいかジュース」は、甘みの強さとシャリ感で人気の黒美人すいかを100％使用した果汁ドリンク。砂糖を加えず、隠し味に岩塩を利かせることで、素材本来の風味を引き立てた自然派メニューだ。毎年夏限定で登場し、冷涼感のある味わいから、リピーターの支持を得ている。
今年はその「すいかジュース」に、もちもち食感のブラックタピオカを加えた新商品「すいかタピオカ」が登場。タピオカの食感とすいかの果汁感が融合し、飲みごたえと清涼感の両立を図った一品となっている。サイズはR・L・XLの3種類を展開。カフェタイム限定で提供され、全国のプロント店舗で購入可能となる。
猛暑対策と回遊強化を意識した「XLサイズ」戦略
2025年も続く猛暑傾向を背景に、プロントでは「水分補給ニーズの高まり」へ対応する形で、冷たいアイスドリンクの「XLサイズ」展開を強化している。今回対象となるのは、「すいかジュース」「すいかタピオカ」に加え、「アイスコーヒー」「アイスオレ」「丸ごとレモンスカッシュ」「アイスフルーツルイボスティー」の全6商品。いずれもLサイズに＋55～88円（税込）でサイズアップが可能だ。
注目すべきは、XLサイズのカップに夏の「海中」をイメージした限定デザインを採用した点。「COOL」のロゴを模した浮き輪をクジラがくぐるイラストが描かれ、ビジュアル面でも話題性を高めている。ドリンクだけでなく、デザインによるSNS拡散も視野に入れたプロモーションといえる。
飲食業界では、夏の閑散期に向けた「冷たいドリンク」の打ち出しが毎年の課題となっており、客単価や回転数の向上が重視される。プロントが「新商品×XLサイズ×限定カップ」の3点セットで訴求を図る今回の取り組みは、短期間での収益最大化を狙った集客施策と読み取れる。
二面性の空間提案で都市型需要に応える
「昼はカフェ、夜はサカバ。」をコンセプトに掲げるプロントは、都市部を中心に働く人々の“時間帯によるニーズの変化”に応える業態戦略を進めてきた。朝・昼は仕事前や休憩中のカフェ空間、夜は「キッサカバ（喫茶酒場）」としてアルコールとおつまみを楽しめる場へと変貌する。この業態の“二面性”が、オフィス街や駅ナカ立地といった高回転が求められるエリアで効果を発揮している。
夏季限定の新商品や大型ドリンクは、その「昼の顔」を強化する戦略の一環だ。とくに今回のように見た目のインパクトや写真映えを重視したプロモーションは、20代～30代の都市型消費層への訴求力が高い。今後も季節商品を軸とした集客戦略が、プロントの業績に与える影響は小さくないだろう。
