2025/05/27
カレーハウスCoCo壱番屋、グアムに初出店 海外店舗は216店に拡大

グアム1号店の概要と現地適応戦略
株式会社壱番屋(本社:愛知県一宮市)は、2025年5月26日、アメリカ・グアムに「カレーハウスCoCo壱番屋 Guam Donki店」をオープンした。これにより、海外店舗数は12の国と地域で合計216店舗となった。グアムでは初出店となる。
新店舗は、タムニング地区のショッピングモール「DON DON DONKI VILLAGE OF DONKI」内に位置し、230平方メートルの広さに78席を設ける。外光を取り込む全面ガラス張りの壁面と、ブルーとブラウンを基調にした落ち着いた内装が特徴。現地客を中心に、くつろげるカフェ風の空間を提供する。
提供メニューは、日本国内と同様にトッピングやご飯の量、辛さを自由に選べる約40種のカレーに加え、カレーうどんやサラダ、各種ドリンクを取り揃える。客単価は約20ドル(日本円で約2,900円)を想定し、主に30代前後のアッパーミドル層をターゲットとしている。
運営は、現地法人「KAWABATA INTERNATIONAL, INC」が担当。同社は日系レストランを含む7ブランド・計10店舗を手がけており、壱番屋のフランチャイジーとして展開する。なお、壱番屋本社からの資本参加はない。
CoCo壱番屋の海外展開、戦略の一貫としてのグアム出店
同社は「世界中に“ココイチのカレーライス”と“ニコニコ・キビキビ・ハキハキのサービス”を届ける」とし、今後もグアムでの多店舗展開を視野に入れる。アメリカ本土・ハワイに続くグアム進出は、観光地における日本式カレーの認知拡大とブランド浸透を狙った戦略と見られる。
カレーハウスCoCo壱番屋の海外進出は1994年のハワイ出店に始まり、中国や台湾、タイなどアジア圏を中心に拡大してきた。近年はイギリスやインドなど多様な市場にも進出しており、グローバルブランドとしての地位を確立しつつある。
飲食業界にとっての意味と今後の展望
グアム1号店は、在住日本人や観光客のみならず、現地住民への訴求も意識した店舗設計とメニュー構成が特長だ。観光需要が回復傾向にある今、飲食業界にとってもグアムは注目すべき市場の一つとなりそうだ。今後の展開次第では、同様の形態でのリゾート地進出モデルとして他ブランドにも影響を与える可能性がある。
