2026/04/12
4月は売上が落ちる?飲食店が今すぐできる対策と伸ばし方を解説
「3月はあんなに忙しかったのに、4月に入ったら急にヒマ…」これ、飲食店ではよくある話です。
実は4月は、売上が落ちやすい“谷の月”ですが同時に
・新生活
・歓迎会
・花見
・GW前需要
などチャンスもかなり多い月でもあります。
つまり「やるかやらないかで売上が大きく変わる月」
この記事では、4月の売上が落ちる理由と、今すぐできる具体策をわかりやすく解説します。
4月って本当に売上が落ちるの?なぜ起きる?
「3月の歓送迎会が終わったら、4月に入って急に客足が落ちた…」「忘年会シーズンほど盛り上がらない春をどう乗り越えればいいか?」——多くの飲食店オーナー・店長が抱えるこの悩み、実はデータにも裏付けがあります。
総務省 サービス産業動向調査をもとにした分析によると、飲食店の売上が最も多いのは12月で、最も少ない4月とは約3割の差があることがわかっています。
4月に売上が落ちる3つの構造的理由
① 歓送迎会需要の前倒し
一般的に繁忙期は、送別会や歓迎会が行われる3月から4月にかけての時期に該当しますが、歓送迎会の中心は3月後半〜4月上旬。4月中旬以降は宴会ニーズが急速に落ち着きます。
② 新生活コストの集中
4月は引っ越し費用・初期家賃・新生活用品購入など出費が重なり、外食予算が削られやすい時期です。
③ 天候の不安定さ
春先は気温差が激しく雨天日も多いため、外出を控える行動パターンが現れやすくなります。
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野村證券フード&アグリビジネス・コンサルティング部の分析では、パブレストラン/居酒屋・ディナーレストランの2業態は、ファストフードやファミリーレストランと比べて全店売上高が全体平均をほぼ下回って推移していると指摘されています。4月の落ち込みは「外食全体」より「居酒屋系業態」により顕著に現れます。
じゃあ4月はダメな月?実は売り上げを上げるにはチャンスって本当?
売上が落ちやすいという現実がある一方で、4月には他の月にない集客チャンスが集中しています。
4月の初旬には、多くの学校や企業で入学式や入社式が開催され新たな生活を始める方が増えます。また穏やかな気候になり一気に過ごしやすくなる春は、新年度に合わせて引っ越しをする人も多く、初めて来店してくれる人が増えることから、新規顧客の獲得を増やすチャンスでもあります。
- 歓迎会・新入生コンパ
- 新入社員・新入生を迎える歓迎会は4月に集中。団体予約の獲得チャンス。
- 花見シーズン
- 桜の開花時期は地域差があるが、多くのエリアで3月下旬〜4月上旬が最盛期。テイクアウト需要も高い。
- 新規顧客との出会い
- 転勤・進学で近隣に引っ越してきた人々が地元のお店を「開拓」する時期。
- GWへの橋渡し
- 4月下旬からゴールデンウィークにかけて外食需要が急上昇。GW前の仕込みは4月が勝負。
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春は1年の中でも様々なイベントがあり、お祝い事も多いことから、飲食店でも年末年始に次ぐ繁盛シーズンとも言われています。「4月全体が閑散」ではなく、歓迎会が終わる中旬以降に谷が来るという時間軸を正確に把握することが重要です。
4月に飲食店が売上を上げる7つの具体策
施策① 歓迎会プランを4月後半まで「延命」させる
ターゲット:新入社員・新入生の幹事
効果:団体予約の取りこぼし防止
歓送迎会プランを「3月末まで」と区切っているお店は多いですが、実際の歓迎会(新入社員・新入生)の宴会は4月中旬以降に開かれるケースが少なくありません。
学生客を獲得するには、3月の送別会、4月以降の歓迎会がチャンスです。部活・サークル・ゼミ単位でおこなわれるため、プランの告知を4月下旬まで延ばすだけで機会損失を防ぐことができます。コースネームも「新社会人歓迎コース」「新入生ウェルカムプラン」などシーンを明示したネーミングにすると幹事に刺さりやすくなります。
コースのネーミングには気を配りたい。歓送迎会といっても、上司を送る会、定年退職を祝う会、新入社員を迎える会などさまざまで、それぞれの趣旨にマッチしたネーミングを用意すると、幹事の心に響きます。
施策② 「花見テイクアウト」で屋外需要を取り込む
ターゲット:花見客・ファミリー
効果:屋外需要の取り込み
花見シーズンには、店内来客だけを追うのではなく、テイクアウト需要を強化することが重要です。花見シーズンにはテイクアウトメニューを強化し、公園で楽しめる弁当やおつまみセットを販売したり、桜をイメージしたカクテルやスイーツを限定メニューに取り入れることが有効です。
施策③ 4月の新生活層をターゲットにしたキャンペーンを打つ
ターゲット:新入社員・新入生・転入者
効果:長期リピーター獲得
4月は新入社員・新入生など「初めてこのエリアで生活する人」が最も多い月です。春は新生活の始まりの季節。新入生や新社会人に向けた割引キャンペーンや特典を用意することで、新規顧客を獲得しやすくなります。「学生証提示でドリンク無料」や「新社会人限定ランチセット」など、ターゲットに合った特典を用意しましょう。
施策④ 春の旬食材を使った「季節限定メニュー」を導入する
ターゲット:SNS感度の高い20〜40代
効果:SNS拡散・新規集客
春の旬な食材は、みずみずしさがあり、栄養満点で健康や美容に良い物が多く、さらに春に旬を迎える野菜や果物は彩り豊かで見た目でも楽しめる食材も多いことから、綺麗に盛り付けることで、SNS映えメニューが完成します。「春野菜の彩りパスタ」「桜えびと春キャベツのアヒージョ」など、3〜5品追加しInstagramで発信しましょう。
施策⑤ ランチ強化で平日の谷を埋める
ターゲット:近隣オフィスワーカー
効果:平日昼間売上底上げ
夜の宴会が減る時期でもあるため、ランチ売上の底上げが重要です。ランチタイムでも歓送迎会コースメニューを注文できる店が増えつつあり、夜の歓送迎会は参加者全員のスケジュールを合わせるのが難しいのですが、ランチタイムなら都合をつけやすいとの理由で好評といわれています。さらに夜のコースよりも安い値段で利用できる点も、参加者にとっては大きなメリットです。
施策⑥ Google・グルメサイトの情報を「春仕様」に更新する
ターゲット:検索ユーザー全般
効果:MEO対策・信頼感UP
幹事や新生活層がお店を探すとき、最初に触れるのはGoogleマップ・ぐるなび・食べログなどのオンライン情報です。Googleビジネスプロフィールには「春季限定メニュー開始」「歓迎会プラン受付中」などの投稿を定期的に行い、MEO対策も意識しましょう。
施策⑦ SNSフォトコンテストで新規フォロワーと口コミを同時獲得する
ターゲット:Instagram利用層
効果:認知拡大・口コミ獲得
SNSキャンペーンは、特典を「シェフのおまかせコース」としてしまえば、その時に在る食材を上手く使って提供することもでき、実質0円でキャンペーンを実施することも可能です。「#[店名]春メニュー」でInstagramに投稿した方に次回来店時ドリンク1杯プレゼントなどがおすすめです。
GW前って何すればいい?4月は飲食店にとって準備期間?
4月下旬はゴールデンウィークへの仕込み期間として非常に重要です。5月の連休中やその前後のスケジュールに合わせて、春の風物詩を楽しめるイベントを企画するのも良い方法です。
- ・ GW限定メニュー・ファミリー向けセットを4月中に告知開始
- ・ グルメサイト・SNSに「GW期間の営業案内」を早めに掲載
- ・ 「昼飲みプラン」「デイタイム限定セット」でGW期間中の時間帯別売上を平準化
- ・ LINEオフィシャルアカウントで常連客へGW特典情報を事前配信
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帝国データバンクの2025年4月調査では、「飲食店」の非正社員の人手不足割合が65.3%で最も高く、3年連続で1位となっています。4月はスタッフのシフト管理も余裕を持って計画しましょう。
まとめ | 4月は“落ちる月”じゃなく“仕込む月”
4月は確かに売上が落ちやすいですが、打ち手次第で伸ばせます。
重要なのはこの4つ
・歓迎会の延長
・花見需要の取り込み
・新規客の囲い込み
・GWへの仕込み
4月は「我慢の月」ではなく“次につなげる戦略月”です。ここをしっかりやれば、5月以降の売上は確実に変わります。