「1店舗のときはうまくいっていたのに、2店舗・3店舗と増やしたら、なぜかGoogleマップ経由のお客さんが減った」
飲食店を複数展開している経営者のみなさん、こんな経験はありませんか?実は、Googleマップを使った集客は「店舗が増えるほど管理が難しくなる」という特性があります。1店舗で上手くいっていたやり方がそのまま通用しないのです。
この記事では、多店舗を展開しているまたは考えている飲食店経営者に向けて、Googleマップ経由の集客を店舗数が増えても崩さないための「仕組みの作り方」を解説します。専門用語をなるべく使わずに説明しますので、最後までご覧ください。
そもそも「Googleマップ集客の仕組み」とは?30秒でおさらい
「Googleマップで上位に表示される」ためには何が必要かを、まず整理しておきましょう。
「居酒屋 新宿」「近くのカフェ」などとGoogleで検索すると、地図の下にお店が3件表示されるのを見たことがありますか?この3枠(「ローカルパック」と呼ばれます)に入るかどうかが、Googleマップ集客のすべてです。
この3枠に入るためにGoogleが見ているのは、大きく3つです。
- お店の情報が正確・詳細に登録されているか(Googleビジネスプロフィールの完成度)
- 口コミの件数・評価が高いか(信頼性のシグナル)
- 最近もアクティブに運営されているか(投稿頻度・更新頻度)
この3つを複数店舗で維持し続けることが、多店舗展開の最大の課題です。
なぜ多店舗展開になると、Googleマップ集客が崩れるのか?
1店舗なら「店長が気づいたら更新する」で何とかなります。でも2店舗・3店舗になると、同じやり方では絶対に無理が出てきます。どんな問題が起きやすいか、見てみましょう。
| 管理の課題 |
1店舗の場合 |
多店舗展開の場合 |
| 情報の更新 |
オーナー自身が気づいたら更新できる |
A店は更新されてるのにB店は3ヶ月前のまま…という事態が起きやすい |
| 口コミへの返信 |
1〜2日以内に対応できる |
誰が返信するか決まっていないと放置される。クレーム口コミが1週間放置された例も |
| 写真の品質 |
統一感は出しやすい |
A店は高品質、B店はスマホ撮り、C店は1枚しかない、という状況になりがち |
| 改ざん・情報変更 |
毎日確認できる |
第三者や競合によるいたずら変更を1週間気づかないことがある |
| 投稿・情報発信 |
週1〜2回の投稿が維持できる |
5店舗で週2回ずつ=週10投稿。担当者がいないと止まる |
この表を見てもわかるように、店舗が増えるほど「誰が・いつ・何をするか」が決まっていないと、あっという間にGoogleマップの情報が古くなり、放置状態になります。
特に怖いのが「改ざん・情報変更」のリスクです。Googleビジネスプロフィールは第三者(悪意ある競合・いたずら)によって情報が書き換えられることがあります。住所・営業時間・電話番号が勝手に変更されても、毎日確認していなければ気づけません。
「多店舗展開でGoogleマップ集客が崩れる」最大の原因は、技術や知識の問題ではなく「誰が管理するかの設計がない」問題です。
多店舗展開でやりがちな「Googleマップ集客のNG行動」5選
各店舗を回ったときに、こういった状況になっていませんか?
お店の基本情報がバラバラ
❌ よくある失敗
Googleマップの住所表記は「渋谷区神南1-2-3」なのに、食べログでは「渋谷区神南1丁目2番3号」と書いてある。電話番号が変わったのにGoogleだけ古い番号のまま。
✅ 正しいやり方
Googleマップ・食べログ・ぐるなび・ホットペッパー・自店サイトすべての住所・電話番号・営業時間を月1回確認し、統一する。表記の揺れもNG。
口コミが1ヶ月以上放置されている
❌ よくある失敗
「接客が最悪でした」という口コミに誰も返信しないまま1ヶ月経過。来店を検討していた人が見て「ここは対応が悪い店」と判断してしまう。
✅ 正しいやり方
口コミは48時間以内に返信するルールを全店で設ける。店長が返信担当、SVが月次で未返信を確認。ネガティブ口コミほど丁寧に誠実に返信する。
写真が3枚しかない・3年前の写真
❌ よくある失敗
B店を開店したとき急いで登録した3枚の写真がそのまま。料理写真ではなく外観だけ。しかも夜の暗い写真で何のお店かわからない。
✅ 正しいやり方
月に最低4〜8枚の新しい写真を追加するルールを設ける。料理写真・内観・外観・スタッフ(あれば)を季節ごとに更新。写真の多い店舗はクリック率が大幅に高い。
Googleへの投稿が止まっている
❌ よくある失敗
「Googleへの投稿なんてやったことない」という状態。または昨年のクリスマスの投稿が今も表示されたまま。
✅ 正しいやり方
週1〜2回の投稿を全店で継続する。新メニュー・季節のおすすめ・イベント告知などを短文と写真でアップ。継続投稿で順位向上率が28%改善されるデータがある(MEOチェキ調査
店舗名にキーワードを詰め込んでいる
❌ よくある失敗
「〇〇居酒屋 新宿 個室 コスパ 飲み放題 おすすめ」のように、公式の店名ではないキーワードをGoogleマップの店舗名に詰め込んでいる。
✅ 正しいやり方
Googleのガイドラインでは、実際の店舗名と一致しない表記は規約違反です。ペナルティでアカウント停止や順位急落のリスクがあります。正式な店舗名のみを登録する。
多店舗Googleマップ管理の「仕組み」をつくる4ステップ
Step 1:本部・SV・各店長の「役割を分担する」
誰が何を担当するかを明確にすることが、管理の崩壊を防ぐ第一歩です。以下のような役割分担が現実的です。
「Googleマップは誰かがやるもの」という曖昧な状態から、「誰が何をいつやるか」を明確にするだけで、ほとんどの問題は解決します。
Step 2:Googleビジネスプロフィール「マネージャー機能」を使う
10店舗以上を展開している場合、Googleが提供している「ビジネスプロフィールマネージャー」(無料)を使うと、複数店舗を1つのアカウントから一覧確認できます。
この機能では、各店舗に「オーナー」「管理者」「サイト管理者」という権限を分けて付与できます。SV(スーパーバイザー)を全店の管理者に設定しておくと、SVが月1回でも全店のステータスを確認できるようになります。
10店舗未満でも「ビジネスグループ」機能でまとめて管理できます。本部のGoogleアカウントを中心に、各店舗のプロフィールをグループ化しておくだけで、ログインのたびに全店にアクセスできる状態になります。
Step 3:「投稿テンプレート」を本部で作り、全店が使い回す
各店舗の店長が毎週ゼロから投稿内容を考えていたら続きません。本部が「今週の投稿テンプレート」を作り、各店が店名と写真だけ差し替えて投稿する仕組みにすると、全店で週2回の投稿が実現できます。
例えば「今週の季節メニューを紹介する投稿」「土日のおすすめ告知投稿」など、型を決めておくと各店長の作業時間は10分以内になります。
Step 4:月次「Googleマップ健康診断」をルーティン化する
月1回、各店舗のGoogleマップ情報を確認する「健康診断」の時間を設けましょう。15〜20分あれば全店チェックできます。以下のチェックリストを使ってください。
健康診断チェックリスト
店舗が増えてきたら検討したい「一括管理ツール」
5店舗以上になると、手作業での管理に限界が来ます。その場合は一括管理ツールの導入を検討してみてください。
| ツール名 |
費用目安 |
主な機能 |
多店舗での強み |
| Canly(カンリー) |
要問い合わせ |
GBP・HP・SNS情報の一括管理、投稿・分析 |
40,000店舗以上の支援実績。大手チェーンに多数導入 |
| MEOチェキ |
月1,500円/店舗〜 |
順位自動チェック、一括投稿、インサイト分析、Instagram連携 |
継続投稿で順位向上率28%改善のデータあり(MEOチェキBLOG) |
| EmbedSocial |
要問い合わせ |
一元管理、一括更新、AI口コミ返信、投稿自動化 |
AI口コミ自動返信機能でブランドトーンを統一できる |
| Googleビジネスプロフィールマネージャー(無料) |
無料 |
10店舗以上の一括確認・登録、基本情報管理 |
無料で使えるが、投稿・分析は店舗ごとに手動が必要 |
コストは月1,500円/店舗程度が多く、5店舗なら月7,500円〜。1人分のアルバイト時給1時間分程度の金額で、月に何十時間もの作業を自動化できます。費用対効果は非常に高いです。
口コミ対策:多店舗展開で「ブランドの信頼」を守る
Googleマップで集客を安定させる上で、口コミの件数と評価は最重要指標のひとつです。口コミが10件未満の店舗はGoogleの3枠に入りにくく、件数が多い競合店に負けます。
正しい口コミの増やし方を全店で統一して実践しましょう。
口コミを増やすための正しい方法(多店舗共通ルール)
- 会計時に「よろしければ感想をいただけますか」と声をかけ、QRコード付きカードを渡す(最も効果的)
- テーブルやカウンターにQRコードスタンドを設置する
- LINE公式アカウントのリッチメニューにGoogle口コミへのリンクを設置する
- LINE配信で来店後フォローとして「感想をいただけたら嬉しいです」と一言添える
絶対にやってはいけないこと
- 「口コミを書いてくれたらドリンク無料」など金品と引き換えに口コミを依頼する(Googleガイドライン違反)
- 業者を使って偽の口コミを大量投稿する(アカウント停止・全消去のリスク)
- 社員・スタッフに口コミを書かせる(Googleが検知して削除される)
とある飲食店では正しい施策で1年間にGoogleクチコミを200件から2000件に10倍にし、月間新規来店数が約2.5倍に増加した事例があります(口コミPLUS事例より)。地道な正攻法が最も効果的です。
まとめ:多店舗のGoogleマップ集客は「仕組み化」が9割
Googleマップを使った集客は、店舗数が増えるほど「個人の頑張り」では限界が来ます。大切なのは以下の4点です。
今日からできる最初の一歩は「全店舗のGoogleマップをひとつひとつ開いて、営業時間・電話番号・写真の状態を確認すること」です。10分かけて確認するだけで、今すぐ修正が必要な問題が必ず見つかります。地道ですが、確実に顧客数を増やしていきましょう。






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