2025/05/08
バーガーキング、34か月連続で既存店売上前年比超え 「ワッパー®祭り」でさらなる集客強化へ

バーガーキング、アプリ限定でセット最大30%オフ
株式会社ビーケージャパンホールディングス(本社:東京都千代田区)が展開するバーガーキング®は、2025年5月12日(月)~16日(金)の5日間限定で「ワッパー®祭り」キャンペーンを開催する。 人気のワッパー®セット5種を対象に、14時以降の時間帯限定で最大300円引き(最大30%オフ)のクーポンを公式アプリで配信。対象は「ワッパー®チーズ」「ダブルワッパー®チーズ」「スモーキーBBQワッパー®」「テリヤキワッパー®」「スパイシーワッパー®」の5商品で、いずれもフレンチフライ(S)とドリンク(M)が付いたセット。イートイン・テイクアウトのいずれにも対応する。
既存店売上34か月連続プラス バーガーキングの成長を支える商品戦略と販促設計
バーガーキング®は、2022年6月から2025年4月まで34か月連続で既存店売上が前年比を上回るという記録を達成している。人件費高騰や仕入れ価格の上昇といった飲食業界全体の課題に直面しながらも、堅実な成長を維持している点は注目に値する。
背景には、直火焼きパティという調理手法を軸にした明確なブランドポジションと、テリヤキ・スパイシーなど日本市場に最適化された商品設計がある。さらに、アプリ経由のタイムセール型キャンペーンや、SNS連動施策など、短期集客とリピーターづくりを両立させた販促設計が、継続的な来店につながっていると考えられる。
時間帯・価格帯を絞った販促でアイドルタイムの売上拡大狙う
「ワッパー®祭り」の最大の特徴は、各日14時以降というアイドルタイムに限定した割引設計にある。ピークタイム以外の集客は、多くの飲食店が課題として抱えているが、本施策では価格訴求を通じてその時間帯の客数・売上を底上げしている。加えて、クーポンの取得・使用をアプリに限定することで、「いつ・どの商品が・どのように使われたか」といった情報を集めやすくなり、今後の販促施策に活かせるしくみとなっている。こうした取り組みは、次のキャンペーン設計に役立つだけでなく、顧客との関係を深めるための基盤にもなる。
飲食店経営者にとっては、単なる「安売り」ではなく、「販促の時間帯」「ツール導線」「回数制限」などを組み合わせることで、販促コストに対するリターンを最大化する設計が学びとなる。
バーガーキングの施策から見る飲食業界におけるキャンペーン活用の可能性
今回のバーガーキング®の施策は、大手チェーンだからこそ可能なスケールの施策である一方、中小店舗にも応用可能な販促設計のヒントを多く含んでいる。たとえば、LINEやInstagramなど既存のSNSアカウントを活用した時間帯別クーポンの配信や、「来店時間に応じたサービス設計」などは、客単価を維持しつつリピート来店を促す仕掛けとして再現可能だ。
また、既存顧客への特典提供や、混雑を避けた時間帯への誘導といった観点でも、本キャンペーンの仕組みは参考になる。「売れる時間に売る」から「売れにくい時間にも売る」への発想転換が、今後の飲食店運営における重要な戦略の一つとなるだろう。
