2025年1月過去最高を記録!2025年インバウンド市場を徹底解剖!飲食店向け成功戦略は?

2025年1月、訪日外客数は378万人を突破し、過去最高を記録。円安の影響などもあり、インバウンド観光客からの人気が高まり続ける中、飲食店を経営されている皆さまも外国人の方の対応に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この傾向を売り上げに結び付けるためには、増加する訪日客の特徴を捉え、的確な戦略を立てる必要があります。
2月14日に日本政府観光局(JNTO)が2025年1月の最新のデータを発表いたしました。今回は、このデータをもとに、増加するインバウンド観光客の現状を考察します。
単月のインバウンド客数は過去最高を記録
日本政府観光局(JNTO)の「訪日外客数(2025年1月推計値)」によると、1月の訪日外客数は3,781,200人で、前年同月比では40.6%増となりました。過去最高であった2024年12月の3,489,800人を大きく上回り単月過去最高を記録し、単月として初めて370万人を突破しました。
2024年1月~2025年1月までの単月ごとの訪日外客数 ※参照:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(2025 年 1 月推計値)」
このような記録的な訪日外客数の増加には、いくつかの要因が考えられます。
大きな要因として、旧正月(春節)の影響が挙げられます。今年は1月22日が春節だったため、中国をはじめとするアジア圏からの旅行客が大幅に増加しました。特に、韓国、台湾、香港からの旅行客は多く、日本でのショッピングや観光を楽しんだようです。
また、ウィンタースポーツを楽しむために訪日する旅行客も増加しました。1月は、オーストラリアやニュージーランドでは夏休み期間中であり、日本はウィンタースポーツを楽しむのに最適な時期です。豪州や米国からの旅行客は、北海道や長野などのスキーリゾート地を訪れ、日本の雪質の良さや温泉などを満喫したようです。
さらに、航空路線の拡充やビザ発給要件の緩和なども、訪日客増加を後押ししたと考えられます。
これらの要因が複合的に作用し、2025年1月の訪日外客数は過去最高を記録いたしました。
特に注目すべきは、多くの市場で過去最高記録を更新している点です。 韓国、台湾、豪州は、1月として過去最高の訪日外客数を記録しました。また、中国、香港、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、インド、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧地域、中東地域も、1月として過去最高を記録しています。
これは、日本への関心の高まりが世界的に広がっていることを示しており、今後の更なる訪日客増加に期待が持てます。
各国消費額から読み解く!インバウンド観光客の飲食費は?
国籍・地域別に見ると、韓国、中国、台湾、香港からの旅行客が依然として多く、その他ASEANからの旅行客も増加傾向にあります。

訪日客の消費動向としては、食への関心が目立ちます。日本政府観光局(JNTO)の「【インバウンド消費動向調査】2024年暦年の調査結果(速報)の概要」によると、旅行消費額のうち、21.5%が飲食代となっています。
1人当たりの飲食費の支出は平均47,806円で、地域別にみてみると、上位はイタリアが87,844円、オーストラリアが85,185円、イギリス・スペインが約83,000円となっております。
国籍・地域別の1人当たり飲食費 ※参照:日本政府観光局(JNTO)「【インバウンド消費動向調査】2024年暦年の調査結果(速報)の概要」
日本の食文化は世界的に高く評価されており、多くの訪日客が日本食を体験することを楽しみにしています。寿司やラーメンなどの定番料理はもちろん、近年では、和牛や日本酒、抹茶など、日本の食材や飲料にも注目が集まっています。
また、体験型消費の増加も顕著です。伝統文化体験や、アニメの聖地巡礼、自然体験など、日本の文化や自然を深く体験できるアクティビティが人気を集めています。
これらの訪日客の属性やニーズを把握することは、飲食店がターゲットを絞り込み、効果的な集客戦略を策定するために非常に重要です。
インバウンド客を惹きつける!飲食店成功のための5つの戦略
訪日客増加の波に乗り、売上を伸ばすためには、訪日客のニーズを捉えた戦略が不可欠です。以下に、飲食店成功のための5つの戦略を紹介します。
①多言語対応:言葉の壁をなくし、快適な食事体験
- ・メニューの多言語化(英語、中国語、韓国語など)
- ・店内案内表示の多言語化
- ・多言語対応可能なウェブサイトの開設
- ・タブレット端末を用いた多言語メニューの導入
訪日客にとって、言葉の壁は大きなハードルとなります。多言語対応を進めることで、お客様は安心して食事を楽しめます。外国語メニューを用意していることをGoogleマップなどに記載することで、集客に結び付けることもできます。
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②決済方法の多様化:スムーズな支払いで顧客満足度向上
- ・クレジットカード(Visa、Mastercardなど)
- ・電子マネー(Suica、PASMOなど)
- ・QRコード決済(PayPay、WeChat Pay、Alipayなど)
キャッシュレス決済の普及に伴い、訪日客も多様な決済方法を求めています。日本よりもキャッシュレスが進んでいる国が多く、現金ではなく、スムーズな支払いは、顧客満足度向上に繋がります。
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③文化・宗教への配慮:多様なニーズに応える
- ・ハラール対応メニューの提供
- ・ベジタリアン、ビーガン対応メニューの提供
- ・アレルギー対応メニューの明記
- ・礼拝スペースの設置
近年、食の多様性が尊重されるようになり、文化や宗教上の理由で食事制限がある訪日客も増えています。多様なニーズに応えることで、顧客層を広げることができます。
④効果的なプロモーション:情報を届け、来店を促進
- ・SNS(Instagram、Facebook、Weiboなど)を活用した情報発信
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- ・口コミサイト(Googleビジネスプロフィール、TripAdvisor、yelpなど)への登録と情報更新
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- ・多言語対応可能なウェブサイトでの情報発信
- ・近隣のホテルや観光案内所との連携
訪日客は、旅行前にインターネットで情報収集を行うことが多いです。多言語での情報発信や、SNSを活用したプロモーションは、来店を促す効果的な手段です。
これらの戦略を実践することで、訪日客の集客効果を高め、売上向上に繋げることができます。
訪日客の属性やニーズを的確に捉え、多言語対応、決済方法の多様化、文化・宗教への配慮など、きめ細やかなサービスを提供していきましょう。
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