なぜあの店は“駅から遠くても”食べログ高評価?成功の裏にある物件戦略

今や飲食店を探すうえで欠かせない存在となった「食べログ」。2025年時点で全国約80万件以上の飲食店情報が掲載されており、月間ユーザー数は1億人を超えています。特に3.5点以上の評価を得ると、食べログ内での検索上位表示や口コミの拡散が起こりやすく、集客において大きな武器になります。
しかし、すべての高評価店舗が「駅チカ」であるとは限りません。駅から離れた、いわゆる"不利な立地"であっても、食べログで高い評価を得て行列を作る飲食店は少なくありません。そこには、立地に頼らない物件選びの工夫と戦略があるのです。
目的来店型店舗が支持される時代
まず前提として、食べログを使うユーザーの多くは「目的来店型」です。気になった店をわざわざ検索し、地図アプリと連携して足を運ぶ人が増えているのです。この流れにより、アクセス至便な一等地よりも、コンセプトや味、体験に強みを持つ店の評価が上がる傾向にあります。
そのため、立地よりも「この場所だからこそできる店づくり」に力を注いだ結果、駅から遠くてもリピーターが増え、高評価が定着するケースが増えています。
高評価店に共通する立地以外の物件条件
駅から遠くても評価が高い店には、いくつか共通する物件条件があります。
- ・住宅街や郊外の中で“隠れ家的ポジション”として成立する環境
・車でのアクセスが良い、または駐車場がある - ・周囲に競合が少なく独自性が出せる立地
- ・視認性のある角地や、雰囲気のある路面店舗
こうした物件は、家賃も比較的抑えられる一方で、店舗の世界観を作りやすく、結果としてSNSや口コミで広がりやすくなります。
成功事例
たとえば、ある郊外の焼肉店は、最寄り駅から徒歩15分の住宅街にあります。しかし、古民家を改装した店構えとこだわりの肉質、居心地の良い空間演出により、食べログでは3.7点を超える高評価を獲得。週末には予約が取れない繁盛店となっています。
この店舗の成功要因は「家賃を抑えた分、料理と空間に投資した」こと。物件選びの段階で、立地の弱さを“体験価値”でカバーする設計ができていたのです。
物件戦略が評価を左右する時代へ
飲食店の成功は、立地だけで決まる時代ではなくなりました。むしろ、「駅から遠くても勝てる物件」をどう見つけ、どう活かすかが問われる時代です。
私たちは、食べログ高評価店が実際に選んでいるような“戦略的物件”をご紹介し、開業をトータルでサポートしています。家賃、広さ、立地だけで判断せず、「どんな体験を提供できる物件か?」という視点を、ぜひ持ってみてください。