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飲食塾コラム
2025-08-28 06:30:00
寿司用語「ナミダ」の意味とは?わさびを指す隠語の由来を徹底解説
「ナミダ」とはどういう意味?
寿司屋で使われる「ナミダ」とは、本わさびのことを指す隠語です。
寿司職人の業界では、ネタや材料の名前を直接言わず、隠語でやりとりする文化(=符丁)があり、「ナミダ」もその一つです。
なぜ「わさび」が「ナミダ」?
「ナミダ」という言葉の由来はシンプルで、本わさびを口にすると、鼻にツンとくる刺激で思わず涙が出ることが由来と言われています。
「わさび → 目にしみる → 涙 → ナミダ」ってことですね。
実際、江戸時代の寿司屋では、庶民に親しみやすく洒落の効いた言葉が好まれていました。そんな背景から、自然に「ナミダ」という呼び方が広まっていったと考えられています。寿司職人の世界では、厳しさの中にも遊び心があり、こうした文化が今も受け継がれているのです。
「ナミダあり」「ナミダぬき」って?
寿司屋の現場では、お客様の注文に応じて「ナミダあり」「ナミダぬき」といったやり取りが交わされます。
・「ナミダ抜きで」 → わさびを入れない寿司のこと。お子様や辛味が苦手な方のための注文です。
・「ナミダ多めで」 → わさびを通常より多めに入れる注文。通の客や、わさび好きな人に好まれます。
常連客がこうした言葉を使うと、寿司職人との距離が縮まったり、ちょっとした“粋”を演出できたりします。
わさびの意外な役割
わさびと聞くと「辛味を楽しむもの」という印象があるかもしれませんが、実は他にも意外な効果があるのです。
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消臭効果
魚特有の生臭さをやわらげ、素材の風味を引き立ててくれます。 -
殺菌効果
わさびに含まれる成分「アリルイソチオシアネート」には強い抗菌作用があり、食中毒のリスクを減らす役割を果たしています。 -
健康効果
研究によれば、わさびには血液をサラサラにして脳血栓や心筋梗塞を防ぐ効果があるほか、花粉症やアレルギー症状を和らげる作用も報告されています。
このように、わさびはただ辛いだけではなく、「おいしさ+安全+健康」を支える重要な寿司のお供なのです。
実はいつも食べているのは本わさびじゃない?
寿司屋で「ナミダ」と呼ばれるのは基本的に本わさびですが、実は多くの回転寿司や大衆店では「西洋わさび(ホースラディッシュ)」を使った練りわさびが提供されています。
本わさびは爽やかな香りと奥深い甘みが特徴ですが、栽培が難しく価格も高いため、すべての店で使うのは容易ではありません。
その点、西洋わさびは流通量が多くコストも抑えられることから、辛味の強さを求める場面では重宝されてきました。香りは控えめながらも刺激は十分で、一般的な寿司店の味を支える存在といえます。
わさびの産地と寿司文化
わさびは日本各地で栽培されていますが、特に有名なのが以下の地域です。
静岡県・伊豆
天城山系の清流で育つ本わさびは、国内でもトップクラスの品質。香り高く寿司職人から高い評価を受けています。
長野県・安曇野
広大なわさび田で知られ、観光名所にもなっています。冷たい湧き水で育ったわさびは、鮮烈な香りと爽やかな辛味が特徴です。
島根県・奥出雲
山間の豊かな自然で育つわさびは、希少性が高く、料理人の間では“幻のわさび”とも呼ばれます。
こうした土地ごとの個性を知ると、「ナミダ」という言葉の背景に、自然や文化が深く関わっていることがわかります。
まとめ|わさびは寿司の名脇役
わさびを意味する「ナミダ」は寿司の風味を完成させるための名脇役といえるかもしれません。わさびの奥深さを知ると、寿司の楽しみ方もぐっと上がります。
寿司屋で「ナミダぬき」と頼めば、少し通っぽく見えるかもしれませんね。
もし寿司屋に行ったときには、そうした大将との会話も楽しんでみてください。
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