飲食塾で学ぶ人・卒業生の声
飲食塾コラム
2024-09-27 08:16:31
[食×学び直し]飲食業界のリスキリングとは?
■これからの全人類に必要なこと
2020年10月に世界経済フォーラムのクラウス・シュワブ会長と、グローバル企業のトップや政策決定者など向けに簡潔な予測分析を提供するオンラインメディア『マンスリー・バロメーター』の代表ティエリ・マルレ氏の共著『COVID-19:The Great Reset』の日本語版『グレート・リセット ダボス会議で語られるアフターコロナの世界』が刊行されました。
「グレート リセット」とは、社会や経済システムの基盤そのものを持続可能なものに再構築しなければならないという提言であり、シュワブ氏は本書で「外部環境の変化に合わせて、個人の生き方も変化し、人間らしさ、心身の健康、価値観、優先順位の変化がおきる」と述べられています。これは、「生き方」「働き方」を自ら再考しなければならない時代に入っているということです。
このような世界の潮流から世界経済フォーラムでは「Reskilling Revolution Platform(リスキリングレボリューションプラットフォーム)」というプロジェクトを発足し「2030年までに全世界で10億人をリスキリングする」という宣言を採択しています。
2022年10月には、日本でも岸田首相が「企業のリスキリング支援に5年で1兆円を投じる」と表明しました。我が国でも「生き方」「働き方」の見直しの必要性とそれを推進するための「リスキリング」が叫ばれるようになったのです。
では我々、一人一人にとって「リスキリング」をどう捉えて、どのように自分自身に取り入れていけばいいのか?「飲食塾」にとっても密接な「リスキリング」について解説をしていきます。
■リスキリングとは?
リスキングとは「学び直し」を意味し、近年では環境変化が著しいこれからの時代に役立つ知識やスキルを身に付けることを指します。
しかし現在は「技術革新」、主にIT人材の必要性や今後多くの企業で求められるDX人材において語られることが多く、本来の主旨が置き去りにされているように感じます。
加えて、リスキリングの取り組み自体も企業主導で訴求される傾向が強く、終身雇用の崩壊がまことしやかにささやかれ個の時代へシフトしている現代では、時代環境に反したものになる危険を秘めています。
「リスキリング」が重要視される背景は、今まで述べたとおり時代や社会という「環境変化」に合った「生き方」「働き方」を得るために、「学び直し」が必要だと言われているからです。
これは何もITやDXに限ったことではありません。
時代や社会に合った「生き方」「働き方」とは何か?冒頭のシュワブ氏の提唱する人々の変化「人間らしさ、心身の健康、価値観、優先順位の変化」を捉えることが大事になります。
一人一人が自分の生き方・働き方を、「環境変化」を見極めながら学び直す
このような観点から「リスキリング」がスタートします。