2025/04/08

スシロー「九州うまかもん祭」、かっぱ寿司「北海道の恵み」 大手回転寿司が地域素材で春フェア競演

目次

 

スシロー、「天然インド鮪」と「九州うまかもん祭」で攻勢

回転寿司チェーン大手のスシローは、4月9日より「大切り天然インド鮪赤身1貫」(税込100円~)と、九州のご当地食材を取り入れた「九州うまかもん祭」を全国店舗で展開する。鮮やかな赤身が特徴のインド鮪を店内で解凍・大切りにした一品は、濃厚な旨みとともに価格訴求でも勝負する。

加えて、同祭では「九州うまかもん名物 5種盛り」や「一本釣り鰹のたたき」「〆ときさば」など、九州産の海の幸と地元の名物料理をにぎり寿司にアレンジ。鹿児島の人気ラーメン店監修による「鹿児島豚骨ラーメン」など、サイドメニューの強化も図る。地域食材の多彩な取り入れ方は、食体験をより広げる仕掛けとも言えそうだ。

かっぱ寿司、「北海道ネタ」で本気のフェア展開

一方のかっぱ寿司も、4月5日より「いくらだ!ほたてだ!北海道大感動祭り」と題したフェアを実施。北海道産のほたて、いくら、フグなどを使用した贅沢ネタをラインナップに並べ、素材の鮮度と旨みを前面に押し出した構成となっている。

今回のフェアは「海鮮づくし」を打ち出すだけでなく、北海道らしさを意識した「北海道産スルメイカゲソ天にぎり」や「とろ~り北海道産練乳クリームのチーズケーキ」などサイドメニューでも地域性を演出。フェアメニューは特別価格となっており、来店動機を高めている。

スシロー・かっぱ寿司、地域食材で“差別化と来店促進”を狙う春フェア

両社ともに、フェアの構成は「地域名物×寿司ネタ」という共通軸を持ちながら、スシローは南九州を中心とした肉・魚・ラーメンなど多彩なメニュー群で“食べ応え”を訴求。一方、かっぱ寿司は北海道の海の幸を中心としたネタの“上質感”を強調する展開となっている。

飲食店経営者の目線から見ると、こうしたフェアは、地域素材をどう料理に落とし込み、どう価格設計と魅せ方で差別化するか――大手寿司チェーンの季節フェアは、そのヒントを多く含んでいる。

北海道 vs 九州 “地域ブランディング”で激化する争い

今回の春フェアで特に注目されるのは、スシローが九州、かっぱ寿司が北海道と、それぞれ異なる地域食材を前面に打ち出した点だ。両社が狙うのは、単なる限定メニューではなく、「地域のうまいものがここに集まる」という体験価値の提供だろう。

今後、外食市場ではこうした“地域ブランディング型メニュー”がより一般化する可能性がある。地域の魅力を全国で発信しながら、自社のオリジナリティを加えたメニュー開発は、チェーンに限らず個店にも応用可能な戦略だ。飲食店開業を志す事業者にとっても、今後のメニュー設計や仕入れ戦略の参考になる好例と言えそうだ。

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織田 夏海
GーFACTORY株式会社 Promotion Support 飲食店舗のHPやSNS運用、メディア向けリリース業務などを通して「食」の世界に触れてきました。また、これまで飲食店経営者へのインタビューや飲食業界のSDGsに関する特集記事など、飲食業界に特化した記事を執筆してきました。このサイトでは、これらの経験を活かし、飲食業界の皆様に役立つ情報や、日々の業務に役立つヒントを提供していきます。
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