2025/04/11

飲食店の“人材革命”!?ワタミ「サブウェイ」×タイミーが切り拓くスキマバイト運営の最前線

目次

サブウェイ新店舗、全員スキマバイトで運営 ワタミ×タイミーの新モデル始動

大手外食企業ワタミ株式会社とスキマバイト仲介サービスの株式会社タイミーが提携し、店長・社員以外のすべての従業員をスキマバイトで構成する新しい店舗運営モデルを導入した店舗が、サンドイッチチェーン「サブウェイ」にてスタートした。2025年4月10日にオープンした「サブウェイ ヨコハマベイサイド本店」(横浜市中区)では、ワタミが経営しながら、現場スタッフをタイミー経由で集めたワーカーで運営。1店舗あたり最大100人の登録ワーカーが、混雑状況などに応じて柔軟にシフトに入る仕組みを採用し、飲食店における人材確保の課題に対して新たなアプローチを打ち出した。

フルタイミーでの運営、全国サブウェイ1,000店舗を視野に

今回の取り組みは、少子高齢化・労働人口減少によって慢性的な人材難に直面する外食産業に対し、即戦力かつ柔軟な働き方を持つ“スキマバイト人材”を活用することで、持続可能な運営体制を構築することを目的としている。4月24日には、正社員として採用されたタイミー社員とタイミーワーカーで構成される“完全スキマバイトチーム”による「フルタイミー型店舗」第2号として、「サブウェイ 新宿小田急ハルク店」がオープン予定。今後はこのモデルを全国1,000店舗へと展開していく方針だ。従来のアルバイト採用に比べ、求人コストや面接工数が削減される点も、飲食企業側にとって大きなメリットといえる。

スキマバイトは飲食業界の人手不足を救うか

この「フルタイミー」モデルを機能させるには、スキマバイトとして初めて店舗に入る人でもすぐに業務をこなせるよう、誰でも再現可能なオペレーション設計が不可欠となる。今回のサブウェイでは、接客や調理の業務をマニュアル化・シンプル化することで、ワーカーごとの習熟度に左右されにくい仕組みを実現。タイミー上で研修動画などを事前に確認できるようにし、現場に入る前の準備体制も整えた。

また、このモデルを実現していくうえで鍵となるのは、ワーカーが店舗ごとに迷わず即戦力として動ける環境の整備だ。導線設計や備品の配置、業務の区切り方までを徹底的に標準化し、どの店舗でも“同じように動ける”仕組みをつくることで、毎回違うワーカーが現場に入ることを前提とした体制が可能になる。接客時のセリフやレジ操作、商品作成なども動画・チャット・チェックリストといった複数の形式で共有し、ワーカーの「初めてでもできる」を支えている。

“スキマ”からキャリアへ、広がる選択肢

ワーカーにとっては「好きなときに気軽に働ける場所」、企業にとっては「採用の手間を最小化し、必要なときに必要な人材を確保できる現場」として、双方にとって利便性の高いこの仕組み。さらに、こうした店舗での経験を積んだワーカーが、他の店舗への派遣やワタミグループでのアルバイト・社員としての登用へと進むキャリア支援の仕組みも整備されつつある。単なる“つなぎ”ではなく、スキマバイトが新たな働き方の選択肢として定着する未来も見据えられている。

 

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織田 夏海
GーFACTORY株式会社 Promotion Support 飲食店舗のHPやSNS運用、メディア向けリリース業務などを通して「食」の世界に触れてきました。また、これまで飲食店経営者へのインタビューや飲食業界のSDGsに関する特集記事など、飲食業界に特化した記事を執筆してきました。このサイトでは、これらの経験を活かし、飲食業界の皆様に役立つ情報や、日々の業務に役立つヒントを提供していきます。
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