店舗のSNS担当×3ヶ国語を操る多才な特定技能人材“ニュンさん”に聞く「カタチにしたい夢」とは

ニュンさんのサムネイル画像

第11回目のインタビューは、新橋の鰻屋で大人気のスタッフ、ニュンさんです!
取材して1番驚いたことは、ニュンさんの行動力コミュニケーション能力!店舗に訪れた外国人とすぐに仲良くなり、店舗のInstagramのフォローや口コミの投稿を依頼するなど、持ち前の明るさと語学力で認知度UPに大きく貢献しています。
そんなニュンさんが思い描く将来は、母国ベトナムで抹茶屋さんをオープンすること。イキイキと働く彼女に、来日当初の苦労や仕事でのやりがいを取材しました!

飲食業界へキャリアチェンジした理由と夢

 

大好きな「抹茶」をきっかけに日本での生活を決意

夢を胸に、ベトナムから日本へやってきたニュンさん。彼女が日本で暮らすことを決めたのは、日本の美しい景色や文化、そして何よりも大好きな「抹茶」に惹かれたからだそうです。

 

ーーー日本で暮らそうと思った理由を教えてください!

「日本で暮らしたことのある私の友達が、「日本は景色も食べ物も文化もすごくいいよ!」と教えてくれたんです。私も日本の味や風景、そして何より大好きな「抹茶」が楽しめる!と思い、日本へ行くことを決めました。
実はベトナムにいた頃から、抹茶が大好きで…!京都でお茶を点てた経験もあって、日本の茶道本物の抹茶の味にとても興味がありました。日本に来てからはさらに抹茶屋さんに足を運ぶようになり、自分でも勉強しています。」

 

ニュンさんのように、日本文化への深い関心を持つことが、外国人材が日本の飲食店で働く上で大きな強みとなることが分かります。

 

夢の実現に向けた、工場勤務から飲食業への転身

以前は調理麺の工場で働いていたニュンさん。技能実習生として来日した後、特定技能1号(外食)の資格を取得し、現在は新橋の鰻屋で働いています。

 

ーーー これまでのキャリアと、現在のお仕事を教えてください!

「以前は東京都内の調理麺の工場に勤めていました。技能実習生として日本に来ましたが、2023年に特定技能(外食)の試験に合格し、特定技能1号として現在は鰻の新橋の鰻屋で働いています。工場から飲食店での仕事に変えたのは、自分の夢のために、新しい環境でさらに成長したいと思ったからです!」

 

自身の夢である「抹茶屋さん」の開業に向けて、新しい環境でさらに成長したいという思いが、彼女を飲食業へと導いたのです。

【コラム】特定技能ビザとは?

特定技能ビザは、人手不足が深刻な特定分野で即戦力となる外国人材を受け入れるための在留資格です。

  • 特定技能1号: 一定の専門性や技能を持つ外国人材が対象で、在留期間は通算5年。

  • 特定技能2号: 1号より熟練した技能を持ち、より長期的な就労が可能な資格です。

ニュンさんのように、技能実習生として来日後、特定技能に在留資格を切り替えるケースは多く、これは日本の労働力不足を補う上で重要な仕組みとなっています。

現場で培った多言語コミュニケーションとSNS活用術

 

多言語での接客とSNSを駆使したお客様との交流

ニュンさんが仕事でやりがいを感じるのは、海外からのお客様とSNSを通して交流することです。「宇奈とと」新橋店にはさまざまな国のお客様が訪れるため、英語だけでなく、独学で覚えた中国語も使って接客した経験があると言います。

 

ーーー 働いていてやりがいや充実感を感じるのはどんな時ですか?

「外国から来てくださったお客様とSNSを通して交流できることですね。宇奈とと新橋店には、ヨーロッパやアメリカ、中国、韓国など、色々な国に方が来店されます。基本的に英語で対応しますが、中には英語ができない方もいらっしゃいます。実際に中国語のみを話されるお客様が来店された際には、自分で勉強して覚えた中国語を使って対応できたこともあります。日本語だけでなく、さまざま言語も学べる環境に魅力を感じています。特に楽しいのは、Instagramを活用したお客様とのコミュニケーションです。話しかけたり、SNSを通じてつながったり、新商品の情報をシェアしたり。海外にも宇奈ととの店舗があることを伝えると、「帰国してからも食べられるんだ!」と喜んでくれる方も多く、その反応を得られるのが嬉しいです。」

 

敬語と声のボリューム。未経験者が乗り越えた壁

初めての飲食店勤務でニュンさんが苦労したのは、「敬語」と「声のボリューム」でした。

 

ーーー 初めての飲食店勤務でぶつかった壁はありますか?

「敬語」「声のボリューム」です。飲食の仕事を始めて1年半になりますが、お客様との会話ではいまだに学ぶことが多く勉強になります。敬語、特に尊敬語が難しいです。ですが前職とは違って話す機会が多いので、働きながら日本語の勉強もできてとても充実していると感じます。声のボリュームに関しては、自分の日本語に自信がないからこそ声も小さくなってしまい、お客様に聞き返されると、合っているかどうかも不安になってより声のボリュームが下がってしまっていました。まだ完全に克服したとは言えないので、日本語に自信を持てるように勉強を積み重ねていきます。」

 

夢の実現に向けた挑戦と目標

 

店長、そしてベトナムでの抹茶屋オープンを目指して

ニュンさんの今後の目標は、店長になること。そして、お店のInstagramを使い、国内外にお店の魅力を発信していくことを目指しているそうです。

 

ーーー 今後の目標はありますか?

 「店長になることです!また、新橋店のInstgramを通して自店の魅力を発信し、国内外ともに自分の手で知名度を上げていきたいです。」

さらに、最終的な夢は、ベトナムの海辺の街「ブンタウ」で抹茶屋さんを開くこと。ベトナムの若い世代に、日本の茶道や本物の抹茶の味を伝えたいと考えています。

 

夢を実現するための実践的な学び

「自分のお店を開くという夢を叶えるためにも、今の環境で接客を学んでいきます」と語るニュンさん。彼女の言葉からは、現在の仕事が将来の夢へと繋がっているという強い意志が感じられます。

 

ーーー将来の夢を叶えるために、今のお仕事で何を学びたいですか?

「ゆくゆくは、ベトナムの海辺の街“ブンタウ”で、抹茶屋さんを開きたいと思っています。ベトナムでは、特に若い世代の間で抹茶人気が強く、「本物の抹茶を飲んでみたい」という声が多いんです。私は自分でもお茶を点てられるので、日本の抹茶文化を伝えるお店を作れたらいいなと思っています。綺麗な海を見ながらお茶を楽しめるようなお店が理想です!自分のお店を開くという夢を叶えるためにも、今の環境で接客を学んでいきます。」

 

(インタビュイー:ニュンさん / 取材・執筆:青山 )

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編 集 後 記
夢を語るニュンさんの瞳はとてもキラキラしていて、「夢をカタチにしたい!」という想いがビシバシ伝わってきました。本社で取材した日は可愛らしい印象でしたが、仕事中はキリッとした表情に変わっているところもかっこよかったです。コミュニケーション力が高く愛嬌があり、お客様との間に距離を感じさせないオーラがあります。そんな彼女だからこそ、誰とでもすぐに打ち解けられるのだと思います。日本で十二分にスキルを身につけ、ぜひベトナムで夢をカタチにしてほしいです!!
青山萌依
G-FACTORY株式会社 Promotion Support 大学在学中より、学科新聞の編集長として企画・編集・デザイン・取材・執筆を一手に担当。インターンシップではウェブライターとして活動し、金融・飲食・マッチングアプリなど多岐にわたる分野で執筆を経験。情報の本質を捉え、読者に伝わるコンテンツづくりを追求してまいります。
青山萌依
G-FACTORY株式会社 Promotion Support 大学在学中より、学科新聞の編集長として企画・編集・デザイン・取材・執筆を一手に担当。インターンシップではウェブライターとして活動し、金融・飲食・マッチングアプリなど多岐にわたる分野で執筆を経験。情報の本質を捉え、読者に伝わるコンテンツづくりを追求してまいります。